豪ドル円、NZドル円2004-2006年の週足とATR。MAは10-30EMA。Donchian channel(20)
豪ドル円のATRから、長期の平均的な週間値幅は1.5円より大きく、おおむね2円程度である。
アメリカの政策金利と高金利通貨。
アメリカの政策金利の推移
http://seisakukinri.nekokuro.jp/496
20046月-2006年6月の利上げサイクルの時に高金利通貨のチャートがどうであったかを確認する必要がある。
チャートは豪ドル円とNZドル円の週足チャート。2004年半ばのアメリカ利上げサイクル開始および2006年半ばの利上げサイクル終了に赤い縦線を表示。水色枠は利上げサイクル途中の年末年始相場。
豪ドル円、NZドル円ともに、基本的には上方向だが、途中何度も下げてDonchian channelの下限ラインにタッチしている。また年末年始で高値のまま抜けてはおらず、反落している。
以上から今回のアメリカ利上げサイクルにおいても、豪ドル円、NZドル円は上昇が一旦止まり、反落して週足30EMAを割り込んだり、週足DCH(20)の下限ラインにタッチすることが想定できる。
結果、高金利通貨のクロス円については、下値は堅く無いと考えたほうが良いだろう。
オーストラリアの政策金利の推移
http://seisakukinri.nekokuro.jp/504
最近の利上げサイクルは2009年10月から2010年11月。
【2016年】日本の輸出額・輸入額・貿易収支の推移をグラフ化(1996年~)
http://frequ2156.blog.fc2.com/blog-entry-169.html
日本の貿易赤字は2011年から2015年まで。貿易赤字・輸入超過・ドル買い。
豪ドル円、週足チャート、アベノミクス以降。
ATR1、ストキャス8、DCH(20)、2MACOLOR、トレンドライン
青枠はそれぞれ年末年始の部分。
また2015年以降、貿易収支が黒字化してからの円買いトレンドが鮮明。
しかし2016年9月の日銀政策発動による緩和追加措置(ゼロ金利オペとオーバーシュートコミットメント・イールドカーブコントロール)も有効に機能して、直近相場ではクロス円は再び上昇へ。
最近の年末相場ではアベノミクス初動の2013年のみ上値を取っていて、それ以降では軟調な展開。よって豪ドル円は2017年1月に下げても安易に追加ロングはできない、となる。
2013-2014年は、日本の貿易収支が赤字(ドル買い超過)かつアメリカFOMCの低金利政策のため、AUDやNZDなどの通貨が対ドルで高いという環境のため、対円でも高い水準で推移していたが、今回の上昇環境では日本の貿易収支が黒字かつアメリカの政策金利が利上げサイクル中のため、豪ドルもNZドルも対円で過去のような上昇は望みが薄い。
豪ドル円については今回の上昇でも2017年のどこかで90円くらいが上値の限界か。
黒田総裁の任期は2018年4月までであり、2017年半ばからは任期問題もクローズアップされるだろう。
現在の日本の貿易収支および日銀政策とアメリカFOMC利上げサイクルから考えると、豪ドル円の週足で見て、30EMA付近やDon chian channnel付近まで下げたときはロングで入っても勝率が高いと考えられ、それは82円割れあたりからとなる。
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2016年12月18日日曜日
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